Settingの移動
設定画面はEdit > Settingから開きます。設定tabはMain、Stats、Showの3つに整理されました。
Multi-ChromatoAnalysT
LC/MS・GC/MSデータの読み込みから、クロマトグラム定量、検量線、統計解析、AI/Meta Pick、Assistantまでを、初めて使う方にも追える順序で説明します。
Multi-ChromatoAnalysT(以下、mCAT)は、多数のサンプルとクロマトグラムを同じ画面で比較し、ピーク範囲の設定、面積・高さの集計、検量線、統計解析までを一つの作業環境で行うWindows用アプリケーションです。同じ測定条件で取得したサンプルの一括解析を主な用途としています。
設定画面はEdit > Settingから開きます。設定tabはMain、Stats、Showの3つに整理されました。
Setting > Showで、Conc.やCompound欄の数値列ごとに表示小数桁を設定できます。指定桁まで0を補い、2桁なら1.00と表示します。
Show > LCD options > Merge RTで、近接するTIC点を読み込み時に統合できます。大きなTICを扱う際の表示・解析負荷を調整できます。
検索語に合う説明をAssistant枠内へHTML表示できます。起動時はManualとMemoryがOFFで、必要な項目だけを個別に表示できます。Adviceは常時利用できます。
平滑化とsaturation補正の表示に加え、必要な場合は同じ処理済みchromatogramをArea、Height、baseline、threshold、Judgementにも使用できます。
Precheck / Box plotで使用Compoundを選び、PCA、OPLS-DA、Volcano、Dendrogramをtab選択時に計算します。
配布方式は64-bit版に統一されています。実行ファイルだけを移動せず、配布フォルダ全体を使用します。
Assistant検索のヒント: 画面に表示された語をそのまま入力すると見つけやすくなります。例: Decimal point、Merge RT、Saturation intensity、Intensity threshold、WLS、Load project、OPLS-DA。日本語では「小数桁 表示」「TIC 統合」「面積」「検量線」「プロジェクト追加」のように、機能名と目的を組み合わせて検索してください。
| 項目 | 要件・推奨 |
|---|---|
| OS | Windows 10 / Windows 11、64 bit |
| 配布形式 | 64-bit版 |
| CPU / メモリ | 4 core以上、16 GB以上を推奨。大量のサンプルや統計解析を扱う場合は、十分な空きメモリを確保してください。 |
| 画面表示 | グラフが正しく表示されない場合は、グラフィックドライバーを更新し、リモート接続ではローカルPCでも確認してください。 |
| 入力装置 | ホイール付きマウスを推奨。クロマトグラムの拡大縮小と範囲操作に使用します。 |
配布フォルダを展開し、Multi-ChromatoAnalysT.exeをダブルクリックして起動します。実行ファイルだけを別の場所へ移動しないでください。
Help > Versionで、実行中のversionとライセンス期限を確認できます。Ver.2.0.1.3は、ライセンスがない場合でも2026年8月31日 23:59:59まで使用できます。それ以降は有効なライセンスが必要です。ネットワーク時刻を取得できない場合はPCのローカル時刻を使用します。
初回は次の流れだけで、読み込みから結果確認まで進められます。
File > Open Dataでファイルまたはデータフォルダを選ぶか、Sample欄へドラッグ&ドロップします。Sampleを押すと全選択できます。Area valueを選び、必要ならIntensity thresholdを入力します。初回はabove zero、threshold 0から確認します。File > Save project (.mcatproj)で作業状態を保存します。集計はEdit > Report Sheetを開いてSummaryを押します。メイン画面は、左側にSample欄、その右上(Chromatogramの上)にCompound欄を配置しています。Compound欄の下では、左側にChromatogram、その右側に操作欄が並びます。
| メニュー | 内容 |
|---|---|
File | Open Data、Excel Import / Export、project保存 / 読み込み。 |
Edit | Edit Sheet、Report Sheet、Setting。 |
Help | Version、🐱 Assistant。AutoPilotはエンジニア設定時だけ使用します。 |
読み込んだサンプルを表示します。GroupはAll、G1からG9、CCから選びます。Conc.はGroupがCCのとき入力できます。Conc.の表示小数桁はEdit > Setting > Showで設定します。複数選択は通常のWindows操作と同じく、CtrlまたはShiftを使用します。
一つのSampleを基準に列値を表示します。どのサンプルの値を前面表示するかは右欄のFront Displayed Sampleで切り替えます。表示列のON / OFFと数値列ごとの小数桁はEdit > Setting > Showで整理できます。小数桁の一括入力欄はメイン画面にはありません。
| 主な列 | 内容 |
|---|---|
| Start(s) / End(s) | ユーザーが指定した解析範囲。複数ピーク時は複数値を保持します。 |
| RT / Height(s) / Area(s) | 範囲内のピーク位置、最大高さ、積分面積。表示小数桁は列ごとに設定でき、Area / Heightは3桁区切りを保ちます。 |
| Peak start / end / width | thresholdに基づく検出点と、基線からapexまでの80% levelで求めたpeak width。 |
| Judgement(s) | 範囲・強度・基線から求めた状態。背景色でも表示します。 |
| ΔRT shift | Alignmentによる保持時間補正。 |
| Q1 / CE(V) / Q3 | precursor、collision energy、productなどの質量分析情報。 |
| ISTD / Calib | 内部標準と検量線の設定。 |
| Comment / Comment2 | 名称・集計用commentと補助情報。読み込み時は、取得できた名称がCommentへ入ります。 |
薄い赤色の見出しをクリックすると、ID、RT、Comment、Q1で昇順 / 降順を切り替えます。Q1で同値の場合は、どちらの方向でも第2keyのIDを昇順に固定します。
File > Open Dataを選びます。Openを押します。ファイルまたはフォルダの種類が自動判定され、読み込みが始まります。上部path欄へファイルまたはフォルダのfull pathを入力して開くこともできます。複数選択時は、設定したLoad parallelの範囲で並列読み込みします。
ExplorerからSample欄へ、複数のファイルやデータフォルダを直接Dropできます。処理開始・完了、認識した形式、対応外や重複の理由はstatusと、Assistant有効時の案内に表示されます。
| 形式 | 読み込み内容 | 準備・注意 |
|---|---|---|
.lcdファイル | MRM、SRMのクロマトグラムを読み込みます。 | 測定ファイルを選択してください。 |
.dデータフォルダ | MRMを読み込みます。スキャンデータはXIC sheetから抽出します。 | .dフォルダそのものを選びます。フォルダ内の個別ファイルは選ばないでください。 |
.rawデータフォルダ | MRMまたはクロマトグラムを読み込みます。TICを有効にするとTICも追加します。 | .rawフォルダ、または複数の測定フォルダを含む親フォルダを選択できます。 |
.rawファイル | XIC sheetに従い、MS1 / MS2スキャンからXICを作成します。 | Polarity、MS1 / MS2、precursor、m/z範囲をXIC sheetと照合してください。 |
.wiffファイル | MRMを読み込みます。スキャン測定ではXIC sheetからTIC / XICを作成し、複数サンプルを個別に表示します。 | 測定時に作成された付随ファイルも同じ場所に保持してください。 |
NetCDF .cdf | scan spectrumからXIC sheetに従いXICを作成。 | mass / intensity / scan time変数を持つNetCDFを対象とします。 |
Text .txt | mCAT形式のテキストクロマトグラムを読み込みます。 | 対応する形式で保存されたファイルを選択してください。 |
_qual0、_qual1のような名称を付けます。Scan dataから特定m/zのchromatogramを作る場合は、Edit > Setting > Main > Scan XICでCSVを指定します。OpenでXIC sheetを開き、Newで雛形を作成します。CSVを編集した後は保存してから測定データを読み込んでください。
| 列 | 意味 | 入力の目安 |
|---|---|---|
| Target Name | Compound名 / XIC名 | 一意で分かりやすい名称 |
| Polarity | 正 / 負ion mode | + / -、positive / negative表記に対応 |
| Mz | MS1のprecursorまたは抽出m/z | Molecular_formula + Precursor_ionからFill可能 |
| ppm | m/z許容幅 | target m/zを中心に、指定値を±方向へ均等に適用 |
| Start / End | 抽出する保持時間範囲 | 空欄時はdata範囲全体。Start > Endは入替処理 |
| MzRef | filter照合用のreference / precursor m/z | MS2 filterが別m/zを必要とする場合 |
| Mz2 | product ion m/z | 入力時はMS2 XICとしてproductを抽出。空欄はMS1 |
| RT | 期待RT metadata | 参照値として任意入力 |
| Molecular_formula | 分子式 | 例: C8H10N4O2 |
| Smiles | 構造を表すSMILES | Structure popupに使用 |
| Precursor_ion | adduct / ion type | drop-downから選択。例: [M+H]+、[M-H]- |
Molecular_formulaとPrecursor_ionを入力します。Fillを押します。空欄のMz / Exactmass列とPolarityが自動計算されます。Saveを押してCSVへ保存します。Precursor_ionはdrop-downから、[M+H]+、[M+Na]+、[M+K]+、[M+NH4]+、[M+2H]2+、[2M+H]+、[M-H]-、[M-2H]2-、[M+Cl]-などを選べます。候補外の表記は手入力できますが、Fillできることを確認してください。
SMILESがある行を選択してStructureを押すと、構造式がPopup表示されます。画像は自動保存されません。必要な場合はPopupのCopyでclipboardへ送ります。
Mz2が空欄ならMS1、値があればMS2です。MS2ではMz / MzRefをprecursor条件に、Mz2を抽出m/zに使います。結果が想定と異なる場合は、測定条件と各m/z欄を確認してください。Edit > Settingで設定画面を開きます。以前のHelp内Configではなく、現在はEdit menuのSettingです。同じSetting windowは1枚だけ開き、すでに開いている場合は既存windowが前面へ移動します。設定を保存して閉じる場合はOK、変更を破棄する場合はCancelです。
| 区分 / 項目 | 設定内容と反映先 |
|---|---|
| Area unit base | Areaの時間単位をminutesまたはsecondsから選択します。Reportへ出す値も同じ単位系で確認してください。 |
| Legend / Data Cursor | 凡例はBoth、sample name、compound nameから選択します。Data CursorはLegendと同じ表示、sample name、compound nameから選択します。 |
| Area fill opacity (%) | 定量範囲の塗りつぶし透過率です。0%で塗りつぶしを非表示にします。Areaの数値計算自体は停止しません。 |
| Height/threshold subtract baseline | ONではHeightとIntensity thresholdの比較値からbaselineを差し引きます。above zeroのbaselineは0、その他の水平baseline modeでは選択範囲に応じた基準値を使います。 |
| Chromatogram display: σ | Smoothingの強さを設定します。値を大きくすると滑らかになりますが、細いpeakや近接peakの形が変わるため、既知データで確認してください。 |
| Raw opacity (%) | Smooth black / Smooth whiteで処理済みlineと重ねるraw lineの透過率です。0%ではraw lineが見えません。 |
| Saturation intensity | 0で補正を無効にします。0より大きい値では、その50%以上の点をsaturationの影響範囲とみなし、左右の低い部分から推定したsigmoid形状で置き換えます。 |
| Use smoothing/saturation for display and quantitation | OFFでは通常Styleと定量にraw dataを使用します。ONでは通常Styleも処理済みdataを表示し、Area、Height、baseline、threshold、Judgementを同じ処理済み点から計算します。 |
| Max peaks / load | 1 chromatogramへ保持する最大peak数、同時に読み込むsample数、Cache上限を設定します。並列数を増やすと読み込みが速くなる場合がありますが、メモリ使用量も増えます。 |
| Scan XIC | XIC sheetのCSV pathを指定します。Openは現在のsheetを開き、Newは雛形を作成します。path未設定時のdefaultは空欄です。 |
| AutoPilot / Assistant | 一般利用ではAssistantのEnable、advice text、HTML manual pathだけを設定します。AutoPilotは将来利用またはエンジニア管理の項目であり、本書では設定・操作を扱いません。指示がない限り変更しないでください。 |
| Serial / Passcode | 読み込まれたライセンス情報を表示します。Settingからライセンスfileを書き換える項目ではありません。 |
| 区分 | 設定内容 |
|---|---|
| Training / ONNX folder | AI Trainingは将来利用またはエンジニア管理の項目です。本書では設定方法を扱いません。一般利用者は、エンジニアから指定された状態とfolderを変更しないでください。 |
| Pick | AI PickとMeta Pickは同時にONにできます。両方ONではAI情報がある対象にAI Pick、metadataだけの対象にMeta Pickを使用します。 |
| Auto pick | Edit SheetのAutoPick buttonだけを有効 / 無効にします。AI Pick / Meta Pickのcheckboxとは別の機能です。 |
| Auto pick range | From / To / Widthをminutesで設定します。Edit Sheetには0-60min width 1minのような参照表示が出ます。 |
| PCA | Enable、Labels、Preprocess、ND処理、ScoresのSamples / Compounds、Group、Point size、Opacityを設定します。 |
| Sample groups | 使用group数1-9とG1-G9の色を設定します。色欄をdouble-clickするとpaletteから変更できます。Sample欄と統計plotへ同じ色を使います。 |
| 区分 | 設定内容 |
|---|---|
| Display | Dark modeでmain window、menu、Sample / Compound欄、scroll bar、splitterなどの配色を切り替えます。 |
| Sample | GroupとConc.の列を表示するか選びます。Conc.の右側では表示小数桁を0-9から選択します。 |
| Compound | ID、Compound、Start / End、RT、Height、Area、Ranges、Judgement、Peak情報、ΔRT、Comment、Q1 / CE / Q3、Color、ISTD、Calib、Baseline、Comment2、Area value、Intensity thresholdを個別に表示 / 非表示にします。設定がない項目のdefaultは表示です。 |
| Decimal point (0-9) | Start / End、RT、Height、Area、Peak start / end / width、ΔRT、Q1 / CE / Q3、Baseline、Intensity thresholdの右側で、各列の表示小数桁を個別に選びます。例えば2を選ぶと1を1.00、Area / Heightの1234を1,234.00と表示します。 |
| LCD options: Pump pressure | 読込データに存在するすべてのpump pressure traceを通常Compoundより前へ追加します。 |
| LCD options: TIC | TICが取得できる形式ではTICを最初のCompoundとして追加します。OFFでは通常TICを追加しません。 |
| LCD options: Merge RT | TIC点をまとめるRT幅をminutesで設定します。0で無効、0.001 minは0.06秒です。設定幅内のintensityを合計し、代表RTはintensity加重平均で求めます。 |
| WIFF: Sample name source | Sample欄の名称を測定内のSample nameまたはData file nameから選択します。 |
OKで保存すると、読み込み済みのSample / Compound表示にも反映されます。Front Displayed Sampleで、Compound欄に表示するSampleを選びます。切替時はCompound欄とchartを再描画します。| 操作 | 動作 |
|---|---|
| Mouse wheel | main chromatogramを拡大 / 縮小。 |
| Right drag | 表示範囲をpan。 |
| DataCursor | pointer位置のtime / intensityと設定名を表示。 |
| Legend | 凡例のON / OFF。 |
| LOCK | ONの間はchromatogram上の左click / 左dragによるpeak範囲変更だけを無効化します。wheel zoom、右drag pan、表示buttonは使用できます。 |
| Copy to Clip | pictureまたはvector形式でclipboardへcopy。 |
| R / W / G / B / P / Y / O | 選択Compoundのline colorを変更。対応するalphabet keyもshortcutとして使用。 |
| Alignment / Cancel | 選択ピークを基準にΔRTを調整 / 解除。 |
画面の高さに対して操作欄が長い場合は、右端のscroll barで下部のRange、Style、Offsetまで移動できます。LOCKは不用意なrange変更を防ぐための一時的な保護です。設定やprojectを完全に編集禁止にする機能ではありません。
Style labelに続くdrop-downで、次の4表示を選びます。σ、raw opacity、saturationはEdit > Setting > Main > Chromatogram displayで設定します。
Dark: dark背景。通常はraw chromatogramを表示します。White: white背景。通常はraw chromatogramを表示します。Smooth black: dark背景。設定opacityのraw lineと、smoothing / saturation処理済みlineを重ねます。Smooth white: white背景。設定opacityのraw lineと、smoothing / saturation処理済みlineを重ねます。Use smoothing/saturation for display and quantitationがONの場合、Dark / Whiteでも処理済みlineを表示し、その点列からArea / Heightなどを計算します。Smooth styleでは比較用のraw lineを残します。
Rangeを押します。選択中だけchartの範囲指定modeになります。Show chromatogram rangeのX min / max、Yへ反映され、通常のchart modeへ戻ります。Offset chromatogram plotのX / Yへ値を入力すると、複数lineをずらして比較できます。Offsetは表示用で、元のtime / intensityと定量値を変更しません。
Area valueとIntensity thresholdを設定します。短い左clickで選択中Compoundの範囲をdefaultの0へ戻します。複数ピークを許可した場合、chartには1、2、3のような番号を表示します。重ね描き時はFront Displayed Sampleの最前面chromatogramだけに番号を付けます。
| 選択肢 | 基準 | 使用上の注意 |
|---|---|---|
above zero | baseline = 0。 | 最も単純。offsetがあるdataでは背景を面積に含む可能性があります。 |
shoulder peak | shoulder peakを想定して範囲端のsignalを考慮。 | 主peakとの分離を目視確認してください。 |
above start point | 開始側の高さを水平baselineの基準に使用。 | start側が安定した背景である範囲を選びます。 |
above end point | 終了側の高さを水平baselineの基準に使用。 | end側が安定した背景である範囲を選びます。 |
above min Intensity | 指定範囲内の最小intensityを各chromatogramの水平baselineに使用。 | 深い負noiseがあるとbaselineが低くなるため確認が必要です。 |
above baselineは廃止されました。 古いproject / Import file / metadataに含まれる場合は英語の警告を表示し、above zeroへ変換します。above min Intensityのminimumとbaselineも各chromatogramごとに求めます。Edit > Setting > MainのHeight/threshold subtract baselineをONにすると、height / threshold比較からbaselineを差し引きます。| 色 | 主な状態 | 対応 |
|---|---|---|
| Red | apexが指定範囲または検出peakの左 / 右端、負Area、endpointと最大値の関係が不自然など。 | 範囲がpeakを途中で切っていないか、baselineとΔRTを確認。 |
| Yellow | 検出peakが選択range端へ接触、またはraw maximumがbaselineの3倍未満。 | low S/N相当の注意状態。範囲、noise、thresholdを確認。 |
| Green | 上記の警告条件に該当しない。 | 最終的な定量妥当性はchromatogramを確認。 |
| Gray | 範囲はあるがArea 0、またはthreshold以下で有効signalなし。 | peak有無、threshold、rangeを確認。 |
| White | 未指定。 | 必要な場合はrangeを設定。 |
複数peakを持つCompoundでは、より重大な状態をCompound背景へ反映します。Assistant有効時はrange選択後にGreen / Yellow / Red / Grayの件数を表示し、Redを強調します。
Alignmentは選択peakを基準にretention time差をΔRT shiftへ反映します。表示、Area / baseline計算、Judgement、Import / Exportで同じΔRTを使用します。
CancelでAlignmentを解除します。Sample欄のGroupでG1-G9を割り当てます。Edit > Setting > Statsで使用group数と色を設定し、PCA / OPLS-DA / Volcano / Dendrogramのsample識別に使います。Settingを開閉してもmain画面で設定したGroupは保持されます。
CCへ変更します。Conc.へ濃度を入力します。##数字がある場合、その数字を濃度の初期値として自動入力します。後から編集できます。CC以外へ変更します。Edit > Edit Sheetで、各Sample × Compoundのrangeとmetadataを表形式で編集します。旧版で「Edit spread sheet」と呼んでいた画面です。画面を閉じるとAssistant有効時に終了案内を表示します。
reflectを押してmain dataへ反映します。Saveでworkbookを保存します。Edit > Report Sheetで集計画面を開きます。旧版で「Report spread sheet」と呼んでいた画面です。上部は機能別button、値と回帰条件、詳細Settingsに分かれています。
| Button / Control | 内容 |
|---|---|
| Summary | 選択したArea / Height、ISTD、検量線条件を使ってSummaryと関連sheetを更新します。 |
| Calibration | Calibration sheetと回帰式を作成 / 更新します。 |
| Curve | 選択したCalibration rowの検量線windowを開きます。 |
| Stats | Precheck / Box plotから統計解析windowを開きます。 |
| Sort | Report内の対象を並べ替えます。実行後はCompoundと結果の対応を確認してください。 |
| Data Bar | 設定したrangeを用いてcell内のdata bar表示を更新します。 |
| Save | 表示中のReport workbookをExcel fileへ保存します。 |
| Settings | Detection limit、Data bar range、従来のw=10^n scalingをpopupで設定します。 |
| Value | AreaまたはHeightを選択します。Summary、Calibration、Statsの応答値に使います。 |
| Intercept | Onでは切片あり、Offでは原点通過の回帰式を使用します。 |
| WLS | None、1/x、1/x²から回帰の重みを選び、隣のApplyでCalibrationへ反映します。 |
Edit > Report Sheetを開きます。ValueでAreaまたはHeightを選びます。Intercept、WLS、Settings内のDetection limitを設定します。Summaryを押してSummaryを更新します。ISTDが空欄の場合、Summary計算では自動的に_self_として処理します。Area、Height、RT、Peak_width、Calibrationなどのsheetは結果確認とExcel同様の編集に使用できます。
| Mode | Weight | 使い方 |
|---|---|---|
| None | すべてのpointを同じ重みで回帰 | 通常の最小二乗回帰です。 |
| 1/x | 濃度xが低いpointほど大きい重み | 濃度増加とともにばらつきが増える場合に候補となります。 |
| 1/x² | 1/xより低濃度側を強く重視 | 広い濃度rangeで低濃度側の相対誤差を重視する場合に候補となります。 |
WLSのxはSample欄でCCへ設定した濃度です。1/xと1/x²では、濃度が0以下のpointは回帰へ使用しません。選択後にWLS横のApplyを押すと、Slope、Intercept、R²、Correlation、Weighting列とpointの品質色が同じmodeで再計算されます。
w=10^nは既存の値scaleを変更する機能で、1/xや1/x²とは別です。どちらを使用したかreportへ記録してください。Curveを押します。選択rowのSlope (Intercept=0)またはSlope列とformulaから、現在のUsed / Excluded状態を読み込みます。Applyを押したときだけ、調整後の使用pointをCalibration formulaへ反映します。選択pointは大きく表示され、point以外をクリックすると選択解除します。Y axisは値に合わせて自動調整します。Slopeが表示操作で変化しないよう、curve windowのzoom / pan機能はありません。
Report SheetのStatsを押すと、すべての解析を一度に計算せず、最初にPrecheck / Box plotを開きます。必要な化合物だけを選んでから各tabへ移るため、起動時の待ち時間を減らします。
Use checkboxで解析対象Compoundを選びます。Check all / Clear allで一括切替できます。| Precheck警告 | 意味 |
|---|---|
| Insufficient samples | 全体n < 3、またはgroup n < 3。推定と検定が不安定になります。 |
| Unassigned groups | GroupがAll / blank。OPLS-DAとVolcanoは2 group以上が必要です。 |
| Missing values | 有効数値がないcell。ND処理と除外対象を確認します。 |
| Zero variance | 全sampleで同じ値のCompound。多変量解析へ情報を与えません。 |
| Extreme outliers | IQR基準で極端な点。入力・integration・実試料差を確認します。 |
| Variables exceed samples | 選択変数数がsample数を超え、multivariate modelがoverfitしやすい状態。 |
| 解析 | 表示・条件 | Reportへの保存 |
|---|---|---|
| PCA | PC1 / PC2 score plot。SamplesまたはCompounds、Setting > Statsの前処理、ND処理、group色、point size / opacity、labelsを使用。 | 既存のPCA sheetへScores、Loadings、寄与率などを更新。 |
| OPLS-DA | 2 groupを選択し、predictive score t[1]とorthogonal score to[1]を表示。point描画はPCAと同じ拡大時のpixel調整方式。 | Apply to ReportでOPLS-DA sheetへscore、fitted Y、R2X、R2Y、変数数を保存。 |
| Volcano | 2 group、log2 fold change threshold、p-value threshold。Up / Down / Otherとlabels ON/OFF。 | Apply to Reportでgroup mean、log2FC、p、-log10(p)、判定を保存。 |
| Box plot | 選択CompoundのMinimum、Q1、Median、Q3、Maximum。右表の選択で対象plotを強調。 | Apply to ReportでBoxPlot sheetへNと5数要約を保存。 |
| Dendrogram | Euclidean distance / Average linkage。Rows = compounds、Columns = samplesのheatmapへ、sample treeとcompound treeを組み合わせ、sample leafをG1-G9色で識別。 | Apply to Reportでsample / compoundのleaf順、group、merge distanceを保存。 |
Copy dataは選択中tabの解析結果をclipboardへcopyします。OPLS-DAではVIP、Q²、permutation testは表示しません。Volcanoのp-valueも、少数sampleや多重比較を考慮して解釈してください。
| 機能 | 動作 | 適した用途 |
|---|---|---|
AI Pick | 保存済みAI modelへchromatogramを入力し、データごとにpeak rangeを推定します。 | peak位置や形状に多少の変動があり、modelによる推定を利用する場合。 |
Meta Pick | 保存済みmetadataに記録されたpeak rangeと定量条件を、そのまま対応するCompoundへ再適用します。実行時にAI学習やPython処理は行いません。 | 以前に確認した同一条件を、別sampleへ再現性よく適用する場合。 |
Meta Pickは、指定されたONNX folder内のmetadataと、読み込み済みデータのCompound nameを照合します。一致したCompoundについて、全sampleのchromatogramへ同じ解析条件を適用します。Compound名が一致しない対象は変更せずskipします。
| 区分 | 反映される情報 | 補足 |
|---|---|---|
| Peak range | Range Start - End、またはStart / End | 複数peakのrangeも反映します。保持できる数はSettingの最大peak数に従います。 |
| 定量条件 | Area_value、Intensity_threshold | Area_valueにはabove zero、above start point、above end point、above min intensityなどのbaseline modeが含まれます。 |
| Compound情報 | Comment、Comment2、Q1、Q2、Q3、chromatogram color | metadataに項目がある場合だけ更新します。 |
| Report関連 | ISTD、Calib、使用checkbox | Report Sheetでの内部標準や検量線設定に影響するため、適用後に確認してください。 |
Edit > Setting > StatsでMeta PickをONにします。AI推定を使わない場合はAI PickをOFFにします。Intensity thresholdを設定してからEdit Sheetを開き、Meta Pickを押します。Updated件数を確認し、chromatogram上のStart / End、baseline、塗りつぶし、Area / Height、Judgementを目視確認します。Intensity thresholdが最終値として優先されます。複数peakでは復元した各Start / End範囲を個別に判定し、threshold未満のrangeは採用せずGray判定にします。baselineを差し引くかどうかはSettingの設定に従います。AI PickとMeta Pickは同時にONにできます。この場合、AI modelを持つ対象はAI推定でrangeを決め、metadataだけを持つ対象はMeta Pickで保存済みrangeを反映します。どちらもOFFの場合はbuttonがPick disabledとなり実行できません。
Edit SheetのAutoPickはEdit > Setting > StatsのAuto pick checkboxだけで有効 / 無効になります。From / To / WidthもStats tabで設定し、buttonの隣には変更不可のsummaryを表示します。AI Pick / Meta Pickのenableとは別です。
AssistantはmCATの使い方を案内するmodeで、解析を自動変更するAI chatではありません。操作に応じたAdviceはSettingで指定したテキストファイルから読み込みます。内容を差し替えることで表示言語を変更できます。
Edit > Setting > MainでEnable AssistantをONにし、Help > Assistantを選ぶと直ちに開始します。ManualとMemoryがどちらもOFFです。各toggleをONにすると、manual検索欄 / 検索結果と物理メモリ円グラフを個別に表示できます。Open full manualで設定済みマニュアル全体を既定ブラウザで開けます。Edit > Setting > Main > HTML manualへ、このVer.2.0.1.3 HTML fileを指定してOKを押します。Help > Assistantを開き、上部のManualをONにします。Searchを押します。例: TIC slow、Merge RT、Area 0、WLS 1/x、PCA group。Open full manualを押します。File > Save project (.mcatproj)は、Sample、Compound、複数range、metadata、group、濃度などの作業状態を保存します。Load project (.mcatproj)は現在のSampleを消去せず、読み込んだprojectのSampleを追加します。同じSample名がある場合は上書き対象を警告し、確認後に同名Sampleだけを置き換えます。
Export file (.xlsx)でrange、metadata、結果をExcel形式へ出力します。Import file (.xlsx)は、読み込んだrangeと条件から現在のraw chromatogramを再計算します。保存済みAreaをそのまま表示するだけではありません。above_baselineはwarning後にabove_zeroへ変更します。Edit > Setting > MainのCacheを有効にすると、読み込みに時間がかかるデータの次回読み込みを短縮できます。元データが変更された場合は自動的に更新されます。
Commentに特定suffixを付けると、Report Summaryで直前rowとの定性 / 定量処理を行います。row順に依存するため、使用前に小さいtest dataで結果を確認してください。
| Suffix | Summary処理 |
|---|---|
_qual | 定性transitionとしてSummaryの定量rowから外し、直前rowのqual情報へ追加。 |
_qualplus | qual情報へ追加し、直前rowまたはqualのどちらかが0以下なら直前rowを0。 |
_qualbetweenA-B | qual / quan比がA%-B%に入るかを判定し、外れをyellow / redで表示。 |
_quan | 直前rowと加算。ただしどちらかが0以下なら結果0。 |
_quanplus | 直前rowと単純加算。 |
_quanmin | 直前rowと比較して小さい値を採用。 |
_quanmax | 直前rowと比較して大きい値を採用。 |
_quansubt | 直前rowから現在rowを減算。 |
| 症状 | 確認すること |
|---|---|
| EXEが起動しない | 64-bit Windowsであることと、配布フォルダ内のファイルを移動・削除していないことを確認。 |
The data is invalid | ファイルとフォルダの選択方法、付随ファイルの有無、ファイル破損、測定モードを確認。データフォルダ形式ではフォルダそのものを選択。 |
| Scan dataでCompoundが出ない | Edit > Setting > MainのXIC sheet path、CSV保存、Polarity、Mz / Mz2、Start / End、ppm、MS1 / MS2を確認。 |
.wiff内のサンプルが不足する | 測定時に作成された付随ファイルを同じ場所に保持し、複数のサンプル名がSample欄へ分かれて表示されているか確認。 |
.rawフォルダのMRMが少ない | 測定フォルダ全体を選び、期待する測定区分とクロマトグラム数を既知データと照合。親フォルダを選んだ場合は対象フォルダ数も確認。 |
| Areaが0 / Gray | range未指定、thresholdが高い、peakがrange外、wrong Compound、baseline以上のsignalがない可能性。 |
| Area fillが見えない | SettingのArea fill opacityが0%、Styleの背景、Compound colorを確認。 |
| 小数桁や末尾の0が反映されない | Edit > Setting > Showで対象数値列のDecimal pointを確認し、OKで閉じます。Conc.を編集中の場合は入力を確定してから表示を確認してください。 |
| TICの表示や範囲操作が重い | Setting > Show > LCD options > Merge RTへ小さい値を設定し、raw dataを読み直します。まず0.001 min程度から形状とArea / Heightを比較してください。 |
| Merge RTが反映されない | SettingでOKを押した後にraw dataを再読込したか、対象がTICか、値が0より大きいかを確認。XIC / MRMには適用されません。 |
| Saturation補正が表示されない | Saturation intensityが0でないことを確認し、Smooth styleを選びます。Dark / Whiteでも処理済みを表示する場合はUse smoothing/saturation for display and quantitationをONにします。 |
| Red / Yellowが多い | peak apexがrange端、低いbaseline比、ΔRT、threshold、start / endを確認。自動結果を一括採用しない。 |
| Statsが空 / default chart | Report Summary、PrecheckのUse checkbox、0でない選択Compound、PCA Enable、Sample Groupを確認。 |
| OPLS-DA / Volcanoが出ない | All / blankではない2 groupと、各groupのsample数、選択Compound数を確認。 |
| Dendrogramが出ない | 有効sample 2以上、zero variance / missing、選択Compound 2以上を確認。 |
| 別PCでPCAが表示されない | 配布フォルダ全体を使用しているか、64-bit Windowsか、グラフィックドライバーが最新かを確認。 |
| AssistantがHelpにない | Edit > Setting > MainのAssistant Enableを確認。OFFの場合はHelp menuに表示されません。 |
| Assistantを選べない | EnableがONでも、指定したAssistant text fileが存在しない場合はdisabledです。pathとfile名を確認します。 |
| Assistantのmanual検索が空 | SettingのHTML manual pathがVer.2.0.1.3の実在fileを指しているか確認し、画面の英語名または短い日本語keywordで再検索。 |
| Meta PickのUpdatedが0 | raw dataとCompoundが読み込まれているか、Meta PickがONか、指定ONNX folderにmetadata入りfileがあるか、metadataの対象名とCompound名が一致するかを確認します。不足するmetadataは管理者またはエンジニアへ確認してください。 |
| Meta Pick後にrangeがない | メイン画面のIntensity thresholdが高すぎると、保存済みrangeを復元しても個別判定で除外されます。threshold、baseline差引設定、range内の最大強度を確認します。 |
| Meta Pickのrangeがpeakからずれる | Meta Pickは保存済みStart / Endを再利用し、現在のpeak位置を推定し直しません。RT shiftや測定条件差を確認し、必要なrangeを手動で修正します。 |
| Structureが開かない | 選択rowのSmiles欄に正しいSMILESが入力されているか確認。 |
| Import中に操作できない | 仕様です。statusが完了してlockが解除されるまで待ちます。大量dataでは時間がかかります。 |
Help > Versionのversion。| 用語 | 意味 |
|---|---|
| Sample | 測定file内のsampleまたは測定data unit。 |
| Compound | 化合物、transition、TIC、pump pressureなどの表示対象。 |
| MRM / SRM | precursor / product ionの組合せをmonitorする測定。 |
| XIC | Extracted Ion Chromatogram。指定m/z windowから抽出したchromatogram。 |
| TIC | Total Ion Chromatogram。各scanの総ion intensity。 |
| Merge RT | 指定RT幅内のTIC点をまとめて点数を減らす読込設定。単位はminutes。 |
| RT / ΔRT | Retention Timeと、Alignmentによるtime shift。 |
| Area / Height | peak積分値 / peak最大高さ。 |
| Decimal point | Sample / Compoundの数値列ごとに指定する表示小数桁。指定桁まで0を補いますが、元の数値や計算精度は変更しません。 |
| Baseline | peak signalから差し引く背景level。 |
| ISTD | Internal Standard。応答補正に使う内部標準。 |
| CC | Calibration Curveに使うsample group。 |
| WLS | Weighted Least Squares。検量線pointへ濃度に応じた重みを与える回帰。 |
| Setting | Edit > Settingから開くMain / Stats / Showの設定画面。旧版のConfigに相当。 |
| PCA | 教師なしの主成分分析。 |
| OPLS-DA | group差のpredictive / orthogonal成分を分ける教師あり解析。 |
| Volcano | fold changeとp-valueを同時表示するplot。 |
| Dendrogram | distanceとlinkageに基づく階層cluster tree。 |
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